帰省のたびに気になる「実家のモノ」、どうしたらいい？

帰省したとき、「この家、いつか片づけないと」と感じたことはありませんか？　モノが増えすぎて動線がふさがれていたり、古い家具や使っていない家電がそのまま残っていたり。気になるけれど、なかなか親には言い出しづらい――そんな経験をお持ちの方も多いはずです。

今回は、実家の片づけ（＝生前整理）をスムーズに始めるためのステップと、親との穏やかなコミュニケーションの工夫についてお伝えします。

なぜ“今”実家の片づけ・生前整理を考えるべき？

「元気なうちは片づけなくて大丈夫」と思いがちですが、実は親が元気なうちこそ話し合いのチャンスです。急な入院や施設入居などがきっかけで、慌ただしく片づけを始めることになると、親の気持ちに寄り添えないまま、時間に追われて後悔するケースも少なくありません。

また、地震などの災害時にも、床に物が散乱していると転倒の原因になります。安全面から見ても、整理整頓は重要です。高齢の親を守る意味でも、早めの実家の片づけ・生前整理をおすすめします。

親に「片づけ」を提案するときの言い方の工夫

いきなり「片づけてよ」「捨てたら？」と言ってしまうと、親は否定されたような気持ちになってしまいます。まずは「一緒に昔の写真を見て整理しようか」「この棚、少し使いやすくしようか」など、“思い出”や“使いやすさ”を切り口に声をかけてみましょう。

親世代にとっては、モノには思い出が宿っています。時間をかけて話を聞きながら、必要なものとそうでないものを一緒に確認していくスタイルがおすすめです。

また、「使っていない家電が危ないかも」「転倒が心配だから片づけようか」など、安全面の話をするのも効果的です。

実家の片づけ・生前整理のステップと注意点

1. アルバムや書類から始める：話題にしやすく、思い出話のきっかけにもなります。
2. よく使う場所を優先する：キッチン、リビングなど、生活の中心から。
3. “保留箱”を作る：すぐに判断できないものは一時保管し、後日見直します。
4. 業者の力も借りる：遺品整理業者ではなく「生前整理」のプロに相談することで、前向きな片づけが可能です。

よくある質問（FAQ）

Q. 親が片づけを嫌がるときは？
A. 否定せず、「一緒にやろう」「少しずつで大丈夫だよ」と声をかけましょう。まずは写真整理など、思い出に触れるものから。

Q. 実家の片づけって何から始めればいい？
A. よく使う場所（リビング、キッチン）や、安全確保が必要な場所（廊下、階段まわり）から始めると進めやすいです。

Q. 自分一人で抱えきれない場合は？
A. 「生前整理」の専門業者や自治体のサポートを利用できます。無理せず、プロの力も活用しましょう。

まとめ：片づけは“家族の対話”のきっかけに

実家の片づけ・生前整理は、「いざというときに困らないように」といった実務的な面だけでなく、家族のこれからを考える大切な対話のチャンスでもあります。

焦らず、少しずつ、一緒に。思い出を大切にしながら、心地よい暮らしへの一歩を踏み出してみてください。